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「格差社会」と我がトリニータ [Jリーグの問題点]

 西暦2007年も、あと後数時間で終わろうとしている。
 そしてこの大晦日になって、我がトリニータの主将が名古屋に移籍するという知らせを耳にした。
思えば、一昨年、前主将の吉田隆行が去った後、「火中の栗」を拾うように主将の責を引き受けてくれたのがあの三木選手であった。その三木選手も、今年の後半戦は出場機会もなく、何故出場できないかの納得のいく説明も聞けないままのオフ入りであった。だから、三木選手の立場を考えると移籍はやむを得ないと内心覚悟はしていたが、いざ発表となると悔しい思いがこみ上げてくる。

 一体大分トリニータは、どうして「降格」もしていないのに、J1の「草刈り場」のごとく、めぼしい選手を次々と他チームに引き抜かれなければならないのか?シーズンオフに入ってからこの方、主力選手の移籍情報がメディアに取り上げられる頻度がJ1の中で最も多かったのではないか?

 私はこの光景を目にしながら、(残念なことだが)いかにも今の日本を象徴することが起こっているなと思えて仕方がなかった。それは、いわゆる「格差」社会という問題だ。今年問題のなった「格差」の中に「地域間格差」ということがあった。

 このような状況の中で、今年、一方では浦和レッズがACLで優勝し、(組み合わせにも恵まれて?)世界クラブチームチャンピオンシップでも3位に入賞するという出来事があった。チャンピオンシップでの浦和の活躍に素直に喜んでいる大分サポの声をきくにつれ、「本当に善良な人たちなんだなー」と思った。多少ともひねくれている自分には、この出来事はとても素直には喜べることではなかった。しかも、その浦和に梅崎司が移籍していった。しかも司は、「より高いレベルでプレー」したいというコメントを残して行った。「トリニータをより高いレベルに上げたいから」というコメントとともに大分に残って欲しかったが、所詮、今のJリーグの状況の中では詮無い願いだったのだろう。
 それ以降、数え上げるのも嫌になるくらいに、わがトリニータの大切な戦力である選手が流出していく。それも大都会の資金力もあり、いわゆる大企業のスポンサーがついているチームに取られていく。原強化部長の言われているとおり、県リーグから勝ち上がってきた「地方」のチームである我がトリニータには、こんな「マネーゲーム、」に参戦しろと言っても所詮無理なことである。

 そもそも、Jリーグとは読売巨人軍が中心となり一部チームに偏り、地域的にも偏ったプロ野球に象徴されるような日本のプロスポーツの過去の反省を踏まえて、「ホームタウン構想」なるものを掲げてスタートしたのではなかったのか? プロスポーツを観戦する立場からすれば、実力もファン数も均衡した方がゲームとしては面白くなるのは当然である。

 私は別に、浦和レッズの選手やサポに恨みはない。むしろ浦和駅前の光景を見ると、大分駅周辺ももっとJリーグタウンらしくなってもらうためには、もっと浦和を見習うべきだと思っている。しかし、最近のJリーグの指導者の浦和レッズに露骨ににじり寄るような発言を耳にするにつけ、彼らの「ホームタウン構想」はすでに破綻したなと思ってしまう。

 話題は変わるが、私の嫌う最近の言葉に「自己責任」と「競争の原理」とがある。どちらも言葉自身を嫌っているわけではない。同じ条件で同じスタートラインからの競争ならば、競い合うことで互いに向上しあうことも可能であろう。しかし、そもそもスタートラインも競争の条件も違う中で、「自助努力」を求めようとするJリーグ機構とは、いったい何なのか? 加えて情報(報道)の格差という前提条件がつく。振り返れば、今年の大分トリニータはメディアの不公平な報道に振り回された1年であった。大分サポがふがいないFCに対して意思表示しようとすると、翌日の朝のワイドショーで面白可笑しく取り上げられ、某新聞のHPでは見当違いな批判記事が載った。その一方で、スタンドで発煙筒を焚いたり、相手チームの横断幕を外して落とした某有名チームの暴挙は一言も報道されない。今一度言うが、大分サポは暴力も振るっていないし、グラウンドに敢えて下りた人たちは敢えて「処分」も覚悟の上でしたことだった。「暴挙」に対して報道もお咎めもない某有名チームとは何たる「格差」か。

 この理不尽な」「格差」に、そろそろ「地方」である大分からも声を上げてもいいのではないだろうか(すでにネットでは上がりつつあるが)。今回の移籍の問題もしかり、「胸サポ」の件もしかりだと思う。大分以外のJ1のチームはどこも、政令指定都市以上の人口を抱える都道府県のチームばかりだ。この中で大分が生き残っているのは奇跡に近いと私は思う。だからこそ、この「奇跡」を守り抜く意義、意味もあるのだと思う。この「奇跡」を踏みつぶそうとするあらゆる策動や報道に対しては、あらゆる機会をとらえて、"No"の声を上げていこうではないか!それが、この「格差社会」に風穴を開けることになることを祈りつつ・・・・。


コメント(2) 
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オレンジな生活

>県リーグから勝ち上がってきた「地方」のチームである我がトリニータには、こんな「マネーゲーム、」に参戦しろと言っても所詮無理なことである。

こんばんは、偶然通りすがりました、清水エスパルスのサポーターです。我らがエスパルス、クラブの年間予算(確か)はJ1で下から4番目ですが、順位は二年連続で4位という成績を収めることができました。

そもそも、現在の長谷川健太監督が就任する前は、数年間の低空飛行を続けまして、その反省を元にして、「県外からの大学生を中心にしたリクルーティングと、その選手達の育成」という方針に切り替え、それが上手く機能して、ローコストハイパフォーマンスという幸運な結果を納めております。

管理人様の書かれていることは、半分は当たっているけれども、もう半分は間違っているというのが率直な感想です。

欧州や南米の中小クラブは、Jリーグの中堅以下の予算のクラブも多く、高額な金額で、育てた選手がビッグクラブに引き抜かれるなどザラです。ところが、そういったクラブは優秀な育成システムだったり、あるいはやはり優秀なスカウトシステムを持っている事が往々にしてあり、選手を売却してえられた高額な移籍金を、そういったシステムに再投資して、チーム力の維持を計ります。

ようは、「工夫」の余地がまだまだある、ということだと思います。

梅崎選手の移籍で得られた移籍金で、若く有望な選手を数人リクルーティングし、そのうち一人が育てばお釣りが来ます。
by オレンジな生活 (2008-01-01 23:39) 

土筆庵

オレンジな生活さん
 わざわざのコメント恐縮です。
 確かにエスパルスは見事な復活を遂げられ、再びかつての強さを取り戻されましたね。おかげで毎年行っている日本平ではここのところ苦杯をなめさせられています。エスパルスには未だおよばないまでも、我が大分トリニータも育成型チームを目指して、まだ道なかばではありますが。それなりによくやっていると思ってます。

 言葉が足りなかったようです。私がここで述べたかったのは、いわゆる「格差」の問題が、トリニータをめぐるJリーグ機構やサッカーメディアの問題点にも象徴的に現れているという点です。その点から考えて、Jリーグが掲げている「ホームタウン構想」なるものは実質的に破綻しているのではないかということを指摘しました。
 社会の「格差」の存在を肯定する立場の人たちが用いる常套手段が、いわゆる「比較の論理」です。例えば生活苦を訴える人々に対して、「お前たちより大変な人が世の中にはいるんだから」という理由があげられる場合があります。言われた人は「そうなのか」と思い、苦しいながらも我慢したり頑張ったりするわけですが、それが結果的に格差をさらに拡大させる要因になっているのです。ですから、身の丈に合った「逆襲」に打って出る一方で、駄目なことは「駄目」と指摘していった方がいいと思うのです。

 再びトリニータの話題に戻すと、FCやチームやサポーターは今できる限りの工夫をするしかないことは確かです。そしていつかは優勝を狙えるようなチームに育て上げたいと思って工夫や努力を重ねます。しかし、その一方で、おかしなことや筋の通らないことに対しては明確に"No"の声を上げた方がいいと思ったので、今回のブログの記事となりました。
by 土筆庵 (2008-01-03 10:32) 

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